映画「ダークナイト」
2008年09月01日 12:59 [映画]
バットマン映画の新作「ダークナイト (The Dark Knight)」を観た。
2時間半を超える上映時間を飽きさせず、映画2本分は楽しめる傑作。俺の隣に座ってた知らない爺さんが、思わず身を乗り出して観てたのが印象的だった。
バットマンに限らず、今までアメコミキャラの映画を観てもオモロイと思ったことなかったが、今回初めて心底堪能できた。というか、もはやアメコミ映画とかそういう範疇に収まらない。秀逸な犯罪映画の中でもオスカー級の傑作に匹敵するというか、超えちゃってる。
映画に限らず、戦いを描いた物語は多いが、そもそも戦うためには絶対に欠かせないものがある。
それは・・・、「敵」。
敵がいなければ、どんなスーパーヒーローも戦えない。バットマンにはジョーカーが必要で、ジョーカーもバットマンを必要とする。正義が頑張れば頑張るほど、悪も益々頑張っちゃう。
自らの存在が悪を呼び寄せる悪循環に、苦悩するバットマン。重苦しいテーマを扱いつつも、第一級のエンタテイメントに仕上がった本作には、ハリウッドの底力を見た思いがする。
また、この映画でジョーカーは、古今東西あらゆる映画の悪役の中で一段上の存在になった気がする。
何故なら、通常の悪役にとって強盗や殺人など悪事を行うことは、金儲けなど目的を達成するための手段に過ぎないが、ジョーカーは違う。彼にとって悪事を行うことはそれ自体が目的なのだ。ジョーカーが札束の山に火をつけて燃やすシーンは象徴的。
ところで、正義の味方であるはずのバットマンが、一般市民の電話を勝手に盗聴(!)し、3D映像をリアルタイムにレンダリングしてジョーカーを探索する様は、なんだか「攻殻機動隊」ぽかった。
そして何と言っても本作の最大の収穫は、ジョーカー役のヒース・レジャー(Heath Ledger)の鬼気迫る怪演。それはもはや演技の範疇を超え、ヤヴァ過ぎてスクリーンに本物の基地外が映っているのかと見紛うほど。心よりご冥福をお祈りします。
