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今野緒雪 「マリア様がみてる ハローグッバイ」

2008年12月27日 22:54 [books] [マリみて]

今野緒雪 「マリア様がみてる ハローグッバイ」 を読んだ。本書にて、祥子と令が遂に卒業。そして、このシリーズも一区切り。

「フレーム オブ マインド」 に収録されている短編 「ドッペルかいだん」 の漫研部員がさりげなく再登場したり、久々の蓉・江・聖揃い踏みとか見所あるものの、個人的にはヘタレな令の無神経王子(?)っぷりが一番楽しめた。

聖と志摩子は1年振りに再会したものの・・・、特に何事もなく。白薔薇属性な俺としては、ちと物足りない印象。同人に任せるってことか? そして、乃梨子と菜々のあだ名が確定・・・。

前作 「卒業前小景」 感想 にも書いたが、本書での幕引きは全く意外ではない。晴々とした読後感があり、よかったと思う。個人的に 「マリみて」 は、人生変わる程の影響を受けてしまった作品なので感慨深い。今野緒雪先生、お疲れ様でした!

今野緒雪 「マリア様がみてる 卒業前小景」

2008年10月09日 15:06 [books] [マリみて]

今野緒雪 「マリア様がみてる 卒業前小景」 を読んだ。祥子さまたちの卒業前日の話。

本書を読むと、一つの物語を長く続けることの難しさを痛感する。長く続いたことにより、それぞれのキャラクターたちは初登場時と比較して精神的に随分と成長。どのキャラも他者への思いやりに満ち、優しい良い子になった。

それはある意味、喜ばしいことかもしれない。しかし、キャラの面白さが犠牲になる諸刃の剣でもある罠。

特に瞳子の変化は顕著で、初登場時の強烈な印象も今は昔、本書では空気読みまくるお利口さんになっている。もはや、ツンデレですらない。

本書に登場するキャラの中で、未だ面白みが残っているのは、佐藤聖と島津由乃くらいか? この2人が珍しく絡むエピソード 「忘れた忘れ物」 は、比較的楽しく読めた。

次巻はいよいよ卒業式の話になるのかな? もしそれがシリーズ最終巻だとしても、俺は驚かないだろう。

叶恭子の知のジュエリー12ヵ月

2008年09月10日 09:33 [books]

「叶恭子の知のジュエリー12ヵ月」 という本を読んだ。というか、まさか自分が叶恭子の本を読むようになるとは・・・、我ながら全く予期していなかった。人生って不思議だ。

思春期の女子たちに向け、叶恭子が自身の人生哲学を真摯に語った一冊。しかし、老若男女、年齢性別を問わず多くの人にオススメ。

本書では、月毎に 「知性」 「ブス」 「発見」 「恋愛」 「関係」 「友だち」 「思いやり」 「欲望」 「お金」 「失敗」 「肉親」 「孤独」 の計12のテーマについて語られているが、オモロイので一気に読める。

とにかく、読めば目から鱗落ちまくりのカコイイ恭子語録が満載。感銘を受けた言葉は多々あるのだが、その中からごく一部を抜粋して掲載。

自分が好きなこと、確信が持てることに従って生きる。それは、他人に媚びない生き方です。世の中のすべてに愛されようといった虫のよいことは考えず、異端を恐れずに進む。それがわたくしの原点です。 (本書 p.9より抜粋)
大人であるということ。それは、自分の中の子どもである部分に正面から向き合えるということです。 (本書 p.19より抜粋)
何もしない。求めない。協力しない。
一見、最大に不親切であるような姿勢が、そのじつ、他人に対して最大の親切になりうる場合があると知りましょう。 (本書 p.136より抜粋)
他人を尊重することを知らない人だけが、「他人は自分の手で変えることができる」 と考えます。 そういう人は、自分が振っている 「思いやり」 の旗の下に、「他人を思いどおりにコントロールしたい」 という禁断の欲望がかくれていることに、自分で気づくとこができません。 (本書 p.142より抜粋)
あなたが自分を大切にすれば、相手も、そして世の中も、あなたを大切にするでしょう。 逆に、あなたが自分をないがしろにすれば、「どうせ本人さえ、自分をないがしろにしているのだから」 と、まわりはますます、あなたを大切にしなくなるでしょう。 (本書 p.156より抜粋)
「自分には向いていない、不得意だ」 と思い込んでいることの中に、あんがい、あなたをすばらしく輝かせたり、あなたを深いところで救ったりするものが隠されている場合があります。 思い描いていたものと人生がまったくちがうものになり、それが不幸なことではけっしてないと知る大人は、意外とたくさんいるものなのです。 (本書 p.241より抜粋)

奥山清行 「人生を決めた15分 創造の1/10000」

2008年07月01日 20:56 [books] [design]

奥山清行 「人生を決めた15分 創造の1/10000」 を読んだ。著者は世界的に有名なカーデザイナー。世界三大スポーツカーと呼ばれるコルベット、ポルシェ、フェラーリをデザインしたことがあるのは、世界で奥山氏唯一人。

「人生を決めた15分」 というのは、奥山氏がフェラーリ・エンツォをデザインした際の有名なエピソード。なので、ここでは解説しない。知りたい方は、本書 「はじめに」 を読んでいただくか、ググッていただければと思う。

本書タイトルには、「人生を決める15分」 は偶然にやってくるのではなく、「創造の1/10000」 の中から必然的に生まれる、という意味が込められているらしい。

ピンチを切り抜けてチャンスに変えることができるのは、予め 「準備」 ができているからであり、それには日頃の鍛錬が不可欠・・・という解釈でいいのかな?

全て見開きで完結する短めの文章で構成されており、尚且つ背景には奥山氏によるスケッチや作品の写真が掲載されている。読みやすい上に内容が濃く、ページを眺めているだけでも楽しめる。

本書は、自分のやりたいことを見つけて才能を発揮したいと考えている人には、大いに役立ち、励みになるかと思う。俺は何度も読み返したけど、その度に元気出たよ。

ナシーム・ニコラス・タレブ 「まぐれ」

2008年04月14日 16:07 [books]

ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)の 「まぐれ(Fooled by Ramdomness)」 を読んだ。最近読んだ本の中で最もオモロスで、大袈裟でなく出会えたことに感謝したくなる一冊。

「投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」 という副題がついている本書は、金融市場や日常生活において偶然や運が果たしている隠れた役割と、人間の思考と感情との知られざる関係について書かれている。

人は投資で儲かると自分の実力だと思い込み、損をすると運が悪かったと思う傾向がある。投資に限らず、物事がうまくいくのもいかないのも、「たまたま」 じゃねーの? というのが本書の主張。

とは言え、これだけでは誤解を招きかねないため、本書 「はじめに」 より以下を抜粋して掲載しておく。

この本で書いたのは 「物事は私たちが思っているよりたまたまなんだ」 ということで、「物事は全部たまたまなんだ」 ではないということがなかなかわかってもらえない。

なぜわかってもらえないのかというと、

私たちの脳みそは確率が高いとか低いとかの話が簡単にわかるようにはできていない。すぐ 「あるかないか」 なんていう極端な話になってしまう。

投資に限らず、ビジネスでもスポーツでもエンタテイメントでもどんな分野でも構わないが、成功した人や会社やヒット商品などが世間で持て囃されるのはよくあることだ。そしてマスコミなどが、その成功要因などをもっともらしく分析し、解説したりするのもよくある。そして、それらを有難がって拝聴してしまう俺ら。

しかし、成功者(?)へのインタビューやヒット商品の分析などを読んだり聴いたりすることに、果たして意味があるのか疑問を感じることもよくある。

例えば、テレ東の 「カンブリア宮殿」 とか観てると、実に様々な経営者が登場する。そして当然、社風も異なる。同じ業種でも、飛び込み営業させている会社もあれば、させない会社もある。対照的な営業方針だが、もし双方の業績が良い場合、一体どちらが正しいのだろうか?

結局のところ、本書で述べられているポパーの 「反証主義」 によれば、白鳥がすべて白いとわかることは決してないのと同様、どちらも一時的に容認されるだけで、正しいと証明することは出来ない。この 「反証主義」 は本書でも重要な箇所なので、一読されることをオススメ。

また、本書は投資に興味がない人や学生にもオススメ。人によっては、本書を読むことで生きることが少し楽になるかもしれない。

もし読むべきか否か迷っているなら、とりあえず本書300ページ目の 「偶然と人としての品格」 だけでも読んでみるといいだろう。

昨年、世間では 「品格」 本がベストセラーになっていた。俺はそれらを読んだことはないので比較できないが、タレブの語る 「品格」 には大いに共感できる。真に 「品格」 が問われる局面は、物事がうまくいっている時ではなく、運命の酷い仕打ちで傷を負った時なのだ。

本書を読んで、勝手ながら著者タレブ氏に 「ケロロ小隊のクルル曹長」 のような印象を受けた。周囲に迎合せず、群れず、冷ややかな目で他人をバカにしてる嫌なヤツ・・・なんだけど、そのビターテイストな筆致の裏にある主張はすこぶる正しくて共感してしまう。カコイイ。

今野緒雪 「マリア様がみてる マーガレットにリボン」

2008年04月02日 12:29 [books] [マリみて]

今野緒雪 「マリア様がみてる マーガレットにリボン」 を読んだ。本編で描かれていなかったサイドストーリーを書き下ろした短編集。

聖&景のイタリア旅行記 「フィレンツェ煎餅を買いに」 や、「青い傘の思い出」 などは、多くの読者が待ち望んだであろうエピソードかと思う。個人的には、江利子の 「ライバルがいいの」 が一番好きだった。娘のネーミングが秀逸。

しかし、ほとんどのエピソードが寸止め状態で終わってるのが気になる。特に江利子や蓉子、そして蟹名静(!)のエピソードの続きが読みたくなったのは俺だけではないだろう。もし機会があれば、本書の続編を希望・・・。

ところで、あの意味深な 「あとがき」 を読む限りでは、祥子の卒業後も続く・・・と解釈していいのかな? 続くけどヒロインが変わる・・・という印象も無きにしも非ずだけど。出来れば裕巳たちの卒業まで書いていただきたいが、個人的には 「マリア様がみてる OVA ファンディスク」 で聖(の中の人)が言ってたように、蓉・江・聖のエピソードを 1年生の頃から書き始めていただけるとうれしいかも。

今野緒雪 「マリア様がみてる キラキラまわる」

2008年01月03日 00:13 [books] [マリみて]

今野緒雪 「マリア様がみてる」 シリーズ最新刊 「キラキラまわる」 を読んだ。総勢12名による遊園地デート。本筋にはあまり影響のない箸休め的なエピソードは、それなりに楽しめたもののヤマなしオチなしといった趣き。

いつもにも増して登場キャラ多めだが、その中でも個人的に秀逸かと思ったのは、蔦子&笙子のエピソード。カメラを 「ライナスの毛布」 に例える蔦子に、思わず感情移入してしまった。

そして今回、姉妹喧嘩を繰り広げた由乃と令の黄薔薇姉妹。由乃の令に対する子供っぽい仕打ちはいつも通りだけど、意外と令も大人げない印象。

実は読了した今も、あの喧嘩の理由がイマイチよくわからない。一応、その理由が本書146ページ目辺りに記述されているのだが・・・、由乃を置き去りにするほど令が腹を立てたのは何故なのか、誰か分かり易く解説してくれると助かるぜ。

今まで割と平和だった白薔薇姉妹に関しては、志摩子さんのショッキングな秘密が明らかに。しかし、志摩子さん曰く 「どうってことない話」 らしいので、今後の展開には全く影響なさげ。

本書158ページ目にて、乃梨子に 「私、お寺の娘だっていうことを隠していた時、とてもつらかったわ」 と告白する志摩子。

しかしどう考えても、「チェリーブロッサム」 であれほど大袈裟にショック療法(?)したこの悩みより、今回の 「どうってことない話」 の方がずっとヘビーに思える。

ところで、同じく本書158ページ目にて、上昇する観覧車の中から下界の人々の姿を眺め、「人間って。小さいわね」 と呟く志摩子。これ読んで、ムスカ大佐の名台詞 「人がゴミのようだ」 を思い出してしまったのは俺だけ?

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低段位を彷徨うシャオ使いのブログ。マンガ大好き野郎なので、このブログでは主に読んだコミックのレビューなんぞを恐れ多くも(?)書き散らしたり。

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